バッテリーは寒いとなぜ上がるのか
みなさんこんにちは
気温が下がる季節となってきておりますが、寒い時こそバッテリー上がりで困ったことがある方もいらっしゃるはずです
そうでなくても、エンジンが一発で掛からなかったり、かかりにくいなぁ、と何となく感じる方もおられるはずです
私も、寒い日に出勤しようとしてキーを回したら、エンジンがかからなかったことがあります
もう、大慌てです
その日は仕事上の大事な案件を抱えていたため、朝から見事につまづく形になって大いに困りました
結局、自分で持っていたジャンプスタータのお世話になり、無事に会社にたどり着くことができましたが、もしそのままエンジンがかからないままだったらどうなっていただろう、と考えるだけでも恐ろしいです
ということで、どうやらバッテリーは寒いと性能が低下するらしい、ということは何となく感じられるところだと思われます
では、なぜ、寒いとバッテリーには良くないのでしょう?
寒いと上がる理由
寒いとバッテリーが上がる理由、それはバッテリーの不活性化です
車に使われる鉛蓄電池は、低温だと内部の電解液の化学反応が鈍化して、その結果、内部抵抗が増大します。内部抵抗が増大するとどうなるか、というと、
電流=電圧÷抵抗
仮に、電圧の値が12(V)のまま変わらず、スターターモーターの内部抵抗が1(Ω)、バッテリーの内部抵抗が1(Ω)だったとします
12÷(1+1)で電流は6アンペアです
ここで、スターターモーターにかかる電圧はどうなるか、
電圧=電流×抵抗
6×1で電圧は6ボルトです
次に、電圧の値が12(V)のままで、スターターモーターの内部抵抗が1(Ω)、バッテリーの内部抵抗が上がって2(Ω)だったとします
12÷(1+2)で電流は4アンペアです
同じく、スターターモーターにかかる電圧は、
4×1で電圧は4ボルト
バッテリーの内部抵抗が上がることで、スターターにかかる電圧が下がってしまうことがわかります
ここで、よくテレビのリモコンの電池がなくなってきているときを思い返してください。電圧が下がっているのでリモコンが効かないですよね
そこで、リモコンの電池を取り出して、掌で温めたりすると、少し回復してリモコンが使えるようになりますよね
これは、バッテリーの中の温度が上がって、バッテリー内部での化学反応が温度が低い時より活発になるためです
そもそもバッテリーは何のためにあるのか
そもそも、バッテリーは何のためにあるのか
簡単に説明します
スタート時はスターターモーターを回すため
走行時は発電機とともに電気を供給し、余った電気を蓄えるため
です
そして、
スターターモーターを回す時、一瞬大電力を消費します
スターターモーターは、フライホイールという大きな円盤を回すことで、連結されているエンジンのクランクシャフトを回します
これがエンジン始動
ただ、フライホイールを回すにはかなりの力が必要になります
昔はクランク棒というものをグルグル回してエンジンを始動させていたのですが、それは大変なので、バッテリーとモーターを使ってフライホイールを回す方法が考えられました
それが今も続いているだけです
ともかく、
寒さでバッテリーが上がっちゃうとスターターモーターを回すだけの力がなくなってしまうから困るわけです
バッテリー上がりの対処法
では、バッテリーが上がったときはどうしたらいいか
- 他の車のバッテリーと繋げる(バッテリーケーブルが必要)
- ジャンプスターターを使う(ジャンプスターターが必要)
- 押しがけ(人力、2〜3人必要、AT車ではエンジンかからない)
- バッテリーの交換(バッテリーが必要)
- JAFなどに救援を頼む
と非常に面倒なことになります
ですので、バッテリーのチェックというのはとても重要です
上がるのが不安な人は
バッテリーが上がるのが不安ならば、以下の選択肢のうちのどれかを実行してください
- バッテリーケーブルを購入しておく
- バッテリーを交換する
- ジャンプスターターを購入しておく
- 充電しておく
- 車を頻繁に、長い距離乗るようにする(車の中の発電機で充電する)
おすすめは、ジャンプスターターを購入しておくこと、時期を見てバッテリーを交換することです
どっちかにして! と言われたら、私ならジャンプスターターを購入しておきます
バッテリー上がりは急にくる
バッテリーの寿命は、急にきます
メーカーのホームページには、新品バッテリーの寿命は平均して2〜3年だ、と書かれています
確かにこれくらいは必ず持ちます
ですが、
これは断言します
バッテリー上がりはある日突然、急にきます
少しエンジンの掛かりが悪くなってきた、そして前回交換してからだいぶバッテリーを交換していない、という方は
バッテリー上がりが近づいていますのでご注意ください
上がったら大変なことになります